志木市の佐藤デンタルクリニックです。今回は、セラミックの中でも、歯を全部おおうものでなく、部分的に入れるセラミックインレーというものについて、その特徴を書いてみたいと思います。
セラミックというと、白くて歯の色と近くキレイということを思い浮かべると思います。そのこと自体は間違っていませんしその通りで、少し前まで、銀歯が目立つのでセラミックにしたいという方が、セラミックにするのが、ほとんどだったかと思います。
しかし、近頃の急速なデジタル技術の進歩とセラミック素材の開発、そして、接着技術の改良が、セラミック自体の見た目の向上だけでなく、耐久性の大幅な向上をもたらしました。
キレイで丈夫なセラミックが登場したのです。
10年程度前にも、セラミックインレーと呼ばれる、小さな銀歯を白い素材に変える治療が少し流行った時があります。しかし、それらは10年経っていま、見てみると、壊れてはいないが、色が変わり、そぞうになり、中には割れてしまったものもたくさんあります。
最初にではじめた、セラミックインレーは、あまりにも柔らかく強度がなかったのです。そのご、ガラスセラミックというものが登場して、ある程度の強度が確保され、接着技術の向上とあいまって、ある程度安定したセラミックインレーが一部の歯科医院で作られています。
しかし、それでも、歯との、強度や弾性の違い、設計の不備などにより、10年安定して口の中であり続けるのは簡単ではありません。
では、インレータイプは、セラミックは難しいのではしょうか？
それはある意味そうかもしれません。難易度が全部覆うクラウンタイプに比べて非常に難しく、強度の面などからも困難が伴います。
また、クラウンなら、セメントが外部と接するのは、歯茎のキワであり、シンプルな形で歯ブラシも難しくありません。それに比べてインレータイプは、セラミックと歯のキワが、噛む面にあります。
直接は反対側の歯が当たらないように使ったとしても、やはり毎日噛む面に、歯とセラミックの接着面があるのは、非常に厳しい状態です。
今年に入り、ジルコニア素材によるインレーも出始めました。当院でも作ることはできます。ジルコニアセラミック自体の硬さは申し分なく、割れることもほとんど考えなくていいでしょう。
ただ、あえていえば、ジルコニアセラミックは、硬いがゆえに弾力があまりないという特徴があります。これはクラウンタイプに使った場合、変に変形して開いたりせず、しっかりした噛み心地に寄与していると思います。なんでもかめて、違和感が少ないのです。クラウンタイプは、ジルコニアが優れていると思います。
しかし、インレータイプはどうでしょう。噛む面にセラミック、間に一層のセメント、そして、歯がサンドイッチされています。
歯の硬さとあまりにも違うものをそこに入れると、セラミックがわれるか、セメントがはがれるかによって、どこかで崩壊し壊れます、ことによったら歯がかけることもあるでしょう。
セラミックインレーを作るにあたり気をつけることは多岐にわたります。銀歯とは削る形も全く違います。接着も非常に気をつける必要があります。そして、どこに反対側の歯があたるか、かみ合わせにも細やかな気づかいが必要なのです。
これらに気をつけた上で、セラミックの素材も大事になります。いま、セラミックインレーの素材に非常に適しているといわれるセラミックの素材があります。
名前をエナミックといいます。長石系のスタンダードなセラミックブロックに、コンポジットのそざいを注入したハイブリッドな素材です。その特徴は、弾力があるセラミックだということです。あまり硬さはないですが、歯の硬さに近い弾力があるのです。
そのことが、歯を噛んだ時、一緒にたわんでくれることで、セラミックや歯やセメントの崩壊を防ぐとともに、噛んだ時の違和感を和らげてくれます。
歯と違いすぎるものは、違和感を招くことがあるのです。ですから、部分的におおうものインレータイプのセラミックにはほとんどエナミックというセラミックブロックを用いています。
上の写真は、エナミックブロックを用いた、セラミックインレーになります。銀歯の部分が二本、白く変わっているのがわかるかと思います。
きちんとした処置を行えば、1日でこのように銀歯をセラミックにかえることも当院であれば可能です。
そして、銀歯やプラスチック治療に対して非常に長持ちします。見た目だけがよくなるのでなく、長持ちするのです。口の中は人により違いこのような治療が向く方向かない方がおられます。
しかし、色々なテクニックや選択をキチッとしたならば、われることもかけることなく、ツルツルな歯がそこに出来上がります。
たしかに、セレックという機械ををもちいておこないますので、1日で治療が終わることも大きなメリットになるでしょう。しかし、それ以上にそのあと、違和感がなく気持ちよくツルツルな歯と長く生活できることは、その方にとって大きなプラスになると思います。
ジルコニアと違って、このセラミックはほんのすこし削れていきます。しかし、それは歯が削れるのに同調してということです。接している歯が削れていくのにそのセラミックが削らなければ、段差ができてしまいます。ですから、それでよいのです。
ただし、それは10年15年と経てば、歯が欠けることがあると同じように何かしらの変化をその歯、セラミックにもたらすことがあると思います。
ですから、そのときにはやりなおしということも、歯を守るためにしなければいけないこともあるかもしれません。
では、ジルコニアで全部を覆った方が良いかといえば、それは難しいもんだいです。私も悩むことがあります。
ただ、歯を出来るだけずりたくない、これは当たり前の欲求だとおもいます。ですから、出来るだけ飾りたくないと強く思う方は、インレーをお勧めします。
ただし、これは一年持たずにかけそうだなってときには、クラウンタイプを歯のためにおすすめすることもあります。
いずれにせよ、そこは経験もモノをいうところかもしれません。無理なしすぎは短期での崩壊を生む時もあります。
しかし、まだ痛くなく、歯質が噛む面にある程度以上残っている方には、インレータイプをお勧めしてします。
コストも、前回ジルコニアは、¥100000(+税)と書きましたが、セラミックインレーは、当院では、¥55000-65000(+税)とクラウンよりリーズナブルです。
ここまで書いてきた通り、セラミックインレーの治療を長く持たせるのは、非常に困難を伴います、
ですので、当院としても、完全保証は、ジルコニアは6年にさせていただきましたが、セラミックインレーは、3年から変更させていただき4年となります。
しかし、それはセラミックがどうというより、まわりの歯が欠けたり、虫歯になったりという、他の要因が多く絡むからです。
きちんと定期検診にきていただき、フッ素などをうまくつかった歯ブラシを並行してしていただければ、問題は非常にすくなくなるとおもいます。
その証拠に、当院でのエナミックのセラミックインレーがかけたり割れたりかけたりやりなおしたことは、5年間の中で、500本中2本です。ということは、成功率99.6パーセントとなります。
これは、多分他の医院では、なかなかないことかとおもいます。歯やセラミックが持つためには、いれた後のメインテナンスが大きく物をいいます。
セラミックという安くない投資をするのですから、それが長く持って欲しいのは当たり前です。当院では、当院で入れたセラミックが長く持つように、検診や歯ブラシのアドバイス、表面などのチェックなどを通じて、アフターフォローに気を付けております。
それが、通常生存率の低い、セラミックインレーの成功率の高さを生んでいるとおもいます。
セラミックインレーの治療は経験が非常に大事な治療だとおもいます。
これからも、これまでの経験をいかし、患者様の口の中に安定を少しでも与えれるように、院長はじめスタッフと頑張って参りまたいとおもいます。
セラミックインレーなど、セラミック治療に興味のある方がおられましたら、当院まで、検診での予約か、セラミックカウンセリングの予約をとっていただければとおもいます。よろしくお願いします。
(eparkにおいても、初診のネット予約を取ることができるようになりました。このサイトにもeparkにいくようのボタンがもうすぐつく予定です。)
佐藤デンタルクリニック
TEL 0484741563