(治療前:おかのプラスチックが欠けて虫歯になっています、強度や接着力がたりません)
埼玉県志木市の佐藤デンタルクリニックです。コロナウイルスもようやく落ち着いてきて、忘れかけていた日常がようやく戻ってきたように思います。ありがたいことだと思う一方でまたウイルスがぶり返したらと思うと不安な気持ちも続く毎日です。
さて、このようにウイルスも含めたその場の状況により我々は大きな影響をうけます。経済状況もそうでしょうし、気温の変化などもその一つです。
昨今地球温暖化の影響が叫ばれて久しいですが、いうなれば口の中は毎日台風が吹き荒れているような環境と言えるのではないでしょうか。
湿度は100%、酸性の唾液が細菌を伴いながら流れていて、食物や飲料が日に何度も入り込んできます。さらに言えば噛む力が歯にはかかり、人によっては睡眠時に口が乾燥し、歯ぎしりの力までかかる。
このように厳しい環境で過ごしていかないといけないのは、口の中だけではないでしょうか！そのくらい、口の中、歯は厳しい状況を乗り越えていかなければ健全な状況を維持することはできないのです。
(治療後:セラミックが1日でセットされました、このくらい隙間がない歯を作らないと台風は吹き込んできます！)
この前、患者様に質問されました。どうしてまた虫歯などになってしまうのかと！一瞬言葉に詰まりましたが、ある意味、これだけ厳しい環境にさらされていれば、壊れるのは当たり前なのです。
だから、歯医者はこれだけあり、しじゅう歯の治療(修理)をすることになるのです。細菌がウイルスが、歯ブラシがとか言ってましたが、まずは環境が厳しすぎるのです。
われわれ歯科医を含め、患者さんはこの状況をなんとかしたいと考えてずっと生きてきたと思います。しかし、一部の方を除き、そうはなってこず、歯の治療は今もエンドレスで続いています。
(治療前:銀歯は一見強度に強そうに見えますが、力により変形し、隙間ができてそこから虫歯になります！)
結論から言えば、口の中の環境を良い状態で維持するのは難しいことです。しかし、ようやく方法がわかってきつつあります！！
ポイントの一つは、やはりフッ素です。
昭和後期からの小学校でのフッ素洗口により小学生の虫歯は激減しました。いまではほとんどの小学校で行われており新潟などでは1人の虫歯の本数は一本以下です！
これは大人にも同等の効果があるもので、現実にはフッ素入りの歯磨き粉を使うことで虫歯の数は減ってきています。ですからこれは全く難しいことではありません。
次に、歯科医院での定期的なチェックと必要ならクリーニングです。保険でも歯石の除去などは認められており、大きな歯石がつく人はそれを取り、そうでもない方は表面を滑沢化し、フッ素を塗ることがポイントです。硬さ的にも弱い歯の根元を歯科医院で丁寧に定期的にフォローすることは、大きな問題を防ぎ、口の中の安定化に大きく寄与します！
是非行われるのをおすすめします。期間は二ヶ月に一度くらいがいいでしょう。また、その時、先生による噛み合わせや初期虫歯のチェックをしてもらうと尚更良いです！
最後は噛み合わせや噛む力のコントロールです！
家でもそうですが、風が吹いたり雨が降ったりするだけで壊れる家はそうありません。
しかし、看板が飛んできたり、毎日バットで叩いていたら壊れますよね！！当たり前です。あまり今まで言われてきませんでしたが、口の中も同じです。
力のコントロールが健全な状態の維持に大きく関与するのです。噛みやすいだけかみ合わせは壊れにくいかみ合わせに似ています。
ただそれも限界があり、固いものを噛みすぎたり、毎日食いしばりを行えば、どこかで歯にも亀裂が走り壊れることもあるのです。
実際、歯根の破折は、大きな歯を失う理由となっていますし、歯周病のひとは、噛み合わせでより悪化しやすくなります。ですから、かみ合わせをしっかりチェックすることは重要なことです。(歯を抜けたままにしておくこともかみ合わせをおかしくさせます。)(歯周病の人は歯が動いてかみ合わせがおかしくなります。)
この三つをキチンと抑えて大事にしていれば毎日の台風にもそんなに怖がることはありません！
(治療後:1日でセラミックがセットされました、強力に歯と接着しています！見た目だけでなく長く使える壁紙となってくれます！)
一番いいことは、虫歯にならずその状態を維持するようにチェックしていくことです。しかし、なってしまったら維持するのはたしかに大変です！しかし、やり方はあります。保険でも保険外でもまずは歯科医に相談し、安定した口の中を目指しましょう！
毎日吐いている大きな風の中でも良い口の中を維持するために！
佐藤デンタルクリニック
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