治療後痛みにくいセラミックインレー(エナミック)

埼玉県志木市の佐藤デンタルクリニックです。今回は、全部覆うほどではないが、部分的に銀歯のやり直しをセラミックで行った治療例です。

上の写真は、治療後のものです。左から2番目の歯に白いセラミックインレーが入っています。ぜひ、拡大して写真を見てください。継ぎ目がわからないくらい接着しているのがわかるかと思います。

全体を覆うクラウンに比べても、部分的に覆うインレー、小さいぶん簡単な治療だと思いがちですが、そんなことはありません。

クラウンの方は全体を覆う分、強度を上げることは難しくありません。しかし、インレーの場合、かむ面に、歯質、セラミック、セメントと3つの層があり、そこを毎日かんで叩いているようなものですから、状況は間違いなくクラウンより悪いです。

これは術前の状態ですが、拡大すると、金属の横に黒い点のような裂け目が確認できます。この状態では1-2mm程度ですが、レントゲンで確認すると、8-10mmの大きさの虫歯が中で広がってしまっていました。


真ん中の歯の黒い部分が虫歯です。神経のほんのそばまで進行しているのがよくわかります。

このようなパターンは、歯牙の構造に由来します。歯は外側のエナメルという部分は固いのですが、なかの象牙質という部分は柔らかいのです。その結果、外側の鎧が破られると、中で大きな虫歯になることがよくあります。

外から見えないため、患者様も確認が取れず、大きくなるまで放置してしまうことがあるのです。

また、近頃は、フッ素入りの歯磨き粉が普及し、歯は、虫歯になってもフッ素の力でコーティングされ、痛みが出にくい傾向にあります。それもあって発見が遅れるのです。

やはり、できれば自分の感覚だけに頼らず健診を受けておいた方が良いでしょう。少しでも違和感を感じたら歯石を取る時などに先生に相談してみてください。

何回かお話をしていますが、神経は死んでし前歯いきかえりません。ですから、痛みが出る前の段階に治療することが非常に大事なのです。

この虫歯も昔でしたら、神経を取り、銀歯を入れていたかもしれません。いまは、いい治療もいい素材もありますから、このくらい大きな虫歯でも、痛みが出ないうちなら治すことができるのです!

さて、あの大きな虫歯を除去して、神経との間をコーティングしたのち、形を整えて、口の中をスキャンし、

このような画像が、コンピュータ上に表示されます。虫歯もだいぶ埋めてるのですが、大きさが分かりますよね。

そののち、この部分に合うようにセラミックをデザインしたところです。じつは、このセラミック、1日で外すところからセットまで行っていますが、それはこのようなデジタルの力も大きく関与しています。

いままでのようなアナログの石膏模型を使っていたら、石膏を注ぐ前に時間が終わってしまいます。

そして、早く入れられるということは、回数が少なくて済むということだけでなく、虫歯の患部に新たな細菌感染を起こさないで済むという利点があります。

じつは、仮のものの密封度はあまり高くなく、3日以上は危険という統計も出ています。また、後で痛みやすいのは、患部を触ったことより、その後の感染によるものの場合も多いのです。

ですので、この時も、これだけ大きな虫歯を削っても、そのあとキチンとセラミックを接着し、密封を図ったところ、痛みやしみはほとんど出ませんでした。

これが実は素早く作ることの大きなメリットなのです!

セラミックですから当然見た目は綺麗!それだけでなく痛みも出にくく、強度のあるセラミックなので、長く使うこともできる。かなり理想的な治療ができるようになったと思います。

このような治療を行うことでその時ベストな治療を行うことができます。治療のやり直しも少なく、効率の良いやり方だと思います。

佐藤デンタルクリニック
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