埼玉県志木市の佐藤デンタルクリニックです。
当院はセラミックの治療は15年以上前から、セレックを導入して自院製作のセラミック治療を行うようになってから7年ほどたちます。
近年、セラミックの素材としてのレベルアップは著しく、患者様にも自信を持ってお勧めできるようになったとおもっております。
それにともない、扱う本数も増え、1人の歯科医が扱う量としてはほぼマックスであろう400本ほどを一年に治療しております。
内容としては、部分的に歯を覆うセラミックインレー(素材:エナミック)と全体を覆うセラミッククラウン(素材:ジルコニア)が半々といったところです。
それぞれの治療にジルコニア、エナミックという素材をチョイスしているのには、当然理由があります。ここでは簡単に書きますが、
全体を覆うときには、とにかく強度があり傷が非常につきづらく、歯の削る量も少なくてすむジルコニアが合っていると思います。ただ、この素材は通常、色合わせが難しい、接着が難しい、かみ合わせ調整が難しいなど、難易度が高く、それゆえ歯科医のなかには使わない方もおられます。
当院では、色付けまでを院長が行うことで色合わせを細密に行い、時間をかけた丁寧な接着により脱離などをほぼなくし(0.5パーセント以下)、先生によるデジタル設計によりその方にあったオーダーメイドな歯の設計をすることにより、かみあわせの調整の極力小さいジルコニアを作っています。
そのことにより、ジルコニアのメリットである、傷がつきにくくツルツルした感触が非常に長く続く、削る量が小さく歯がしみにくい、噛んだ感触が自然でかみごたえがある等が、それぞれの方にいかされた歯に仕上がります。(割れにくいとれにくいは当然です!)
ジルコニアという素材は、ネットなどで検索しても見た目が今ひとつという記述が目立つと思いますが、写真のようにその方にあった色を実際にみた院長がつくること、作製になれていること、最新の技術を使っていることなどにより以前とは全く違う見た目を実現しています。
また、少しプラスのコストはかかりますが、歯科雑誌に原稿をかかれたり、歯科メーカーの技工インストラクターをつとめられます、伊藤竜馬先生とのコラボレーションによりこのような術前術後の差がわからないジルコニアを作製することも、オプションとして用意できております。
ジルコニアは、実は色々な種類があり、使いこなし方で結果が違う素材です。このまだ新しい素材をうまく使いこなし、患者様に良い部分が感じていけるよう、さらに精進していければと思っています。
当院で行っている部分的な虫歯や銀歯のやりなおしなどの治療には、エナミックというセラミックを用いています。これはドイツの大手メーカーVITAという会社が2012年ごろより販売しているセラミックです。
特徴は、セラミックにありがちな欠けたり割れたりすることを、硬さを硬くするのではなく、弾力性をセラミックに持たせることによって少なくしている点です。
先ほどから書いてきたジルコニアを部分的なセラミックインレーに使用することも実はできます。しかし、当院では使用しておりません。
部分的なインレーの場合、かむ面にどうしてもセラミックと歯の部分が両方あることになり、その継ぎ目がかむ面にできてしまうことは構造上しょうがないことです。
では、硬いもの(ジルコニア)と柔らかいもの(歯)を一緒に上から力をかけた場合どうなるでしょう。どうしても硬さが違うので、次まで大きな応力がかかり、そこで継ぎ目が離れようとする力がかむたびにかかることになります。
そのため、セラミック自体がいくら硬くても、その継ぎ目からさけるか、歯の方がかけるか、その両方が起こることとなります。結果、隙間ができてしまい、長持ちしないのです。(この考え方には諸説あります)
そこで、エナミックの弾力性をいかし、硬さを歯の硬さ以上にたかめることなく、弾力で力を吸収して隙間の出来にくいセラミックインレーを入れているのです。
セラミックインレーは、以上の理由により実はセラミッククラウンより難しいと歯科医のなかでは言われています。削る量は少なくてすむのですが、一般的にはやりなおしが非常に多い治療です。
ただ、エナミックは弾力があるだけでなく、格子状にセラミックを配置することにより、削れにくさも併せ持っています。
この弾力性と削れにくさが、セラミックインレーであっても長持ちを実現しているのです。実際の削れにくさはジルコニアの方が上です。しかし、歯を残す以上、歯と共存しなければ、長持ちは実現できないのです。
エナミックの場合、多少の細かい傷がつくこともありますので、特に何年か一度の研磨やコーティングのしなおしメインテナンスをおすすめしております。
いずれにせよ、歯との接着面があるということ、自分の歯が虫歯に新たになったり、歯肉の炎症を抑えるため、セラミックであっても、長持ちのためのメインテナンスを数ヶ月に一度は続けていくこと、フッ素入りの歯磨き粉を効果的に使っていくことが、歯の長持ちのポイントになります。
その上で、虫歯にもしなってしまったところは(もしくは他の銀歯やプラスチックで治療した所のやり直しとしても)継ぎ目が極力小さく、ツルツルが長く続くセラミックを選択していくことが歯自体の長持ちと安定につながると思います。
セラミックには、ここまで書いてきた通り、色々な良さがあります。ただ、当院では、一番にその歯がツルツルしていることを大切にしています。
ツルツルな歯がはその方に快適性とプラークが簡単に落ちる環境を提供してくれます。結果として、虫歯や歯周病になりにくい口の中が出来上がってくるのです。
多分その快適性が、患者様のセラミック治療へのリピートを生んでいると思っています。ですので、当院ではその期待を裏切らないよう、丁寧に治療をこれからも行ってまいりたいと思います。
今回はセラミック(特に当院での治療例の多いジルコニアとエナミック)について、書いてきました。伝えきれてないところもあるかと思いますが、当院のセラミックへのこだわりは、なんとなくはわかっていただけたのではないかと思います。
佐藤デンタルクリニックでは、患者様がリラックスして治療を受けられる環境を考えて、スタッフ一同用意をしてお待ちしております。
セラミック治療に興味を持たれた方は、当院までお口の検診もしくはクリーニング、セラミックのカウンセリングなどで予約を取られて下さい。
ホームページ上では、ネット予約も取れるようなっております。
佐藤デンタルクリニック
TEL 0484741563